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2025/07/18 19:45 |
東山魁夷展、感激!!
東山魁夷という画家は、私の中学の国語の教科書に載っていた。今日、実物を見られた、「花明り」という題材に巡り合った時の事が書いてあった。京都のしだれ桜を見に行って、満開で満月だった時の偶然に感動したというような話がかいてあったと思う。白黒の「花明り」と、確か「緑響く」と「道」の写真が文章の途中にあった。当時の国語の先生が、個人的にファンなんだと言って、画集を持ってきて、カラーの絵を見せてくれたのを良く覚えている。
 横浜美術館に着いたら、係員が「今だと1時間20分待ちです」とメガホンで案内していて、びっくりしたけど、1時間かからずに入れた。
「花明り」も見たかったけれど、今日、私が最も感動したのは、「白い朝」。寒そうな鳩を見ていて、涙をこらえるのが必死だった。両親が一緒だったし、泣くのはちょっと恥ずかしかった。母が「いいわねぇ」みたいな事を言ったとき、本当は「謙虚な命が感じられるね」って言いたかったんだけど、声にならなかった。鳩があんな仕草をしているのは、見たことある。枝に雪が積もっている白い世界も見たことがある。でも、何が違うんだろう?「白い朝」を見ていると、「大自然の中で生きるって、厳しい事だ。でも尊いことだ。人間もこの鳩も、同じ命じゃないか。がんばれ!」って気持ちが湧いてくる。
馬が良く出てくるのも、同じようなメッセージなんじゃないだろうか。人間も自然の一部。人間よりも、自然に近い生き物。生命力に溢れる、でも謙虚な生物だから…。
高校生くらいの若いカップルが「この人の作品は日本人の心に来るね」と話していた。そのとおりだと思う。あんな若い子でも、そんな風に思うんだなっていうのが、嬉しかった。東山魁夷さんの作品は、わかりやすいと思う。
例えば「萬緑新」。「新緑の緑といっても、遠くの霞んだ山の緑、近くのいろんな木の緑、湖に移った緑、色々な緑があって、どれも美しいじゃないか!」ってはっきり語っている。作者が感動たものが、見る人に伝えたいものが、ちゃんと伝わる絵を描いている。
雲二題ー「海の雲」「山の雲」。それは、誰でも一度は見たことがあるような、神聖な山の朝、谷間からどんどん消えて行ってしまう一瞬の雲の美しさ。雲間から下の波間に光の筋が差している、宗教画のような光る雲。誰もが知っている美しい雲。山の雲も、海の雲も、それぞれが、かけがえなく、美しい。
「揚州薫風」は水墨画だけど、絵を見ていると、風が見える。さわさわという柳の揺れる音がする。襖絵に近づくと、頬に風が当たるような気がする絵だった。見事だった!もちろん唐招提寺の「濤声」も!
前半の展示を見そびれたのが、残念!(1月と2月では展示の内容が違うの。「道」は前半しか展示しないのねー。)
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2004/02/18 00:00 | Comments(0) | TrackBack() | 未選択

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